いよいよ今回がWordPress導入編の最後になります。実際にWordPressをインスタンスに導入の上各種設定を行い、ブログシステムとして利用できるようにしましょう。
WordPressの導入
これまでソフトウェアの導入はyumコマンドにより行ってきました。しかしながらWordPressの最新版はyumでは導入できないため、Webサイトよりダウンロードしてインストールします。
まずは、ソフトウェアのダウンロードです。
$ cd ~/ /* ホームディレクトリに移動 */ $ wget http://ja.wordpress.org/latest-ja.tar.gz /* WordPressの最新版をダウンロード */
次に、ダウンロードしたファイルを解凍します。
$ tar xzvf latest-ja.tar.gz
解凍すると、”wordpress”というディレクトリが作成され、中に複数のディレクトリとファイルが生成されます。このディレクトリに入り、中に入っているディレクトリ/ファイル全てをドキュメントルートディレクトリにコピーしましょう。
なお、ドキュメントルートとは、インスタンスにブラウザからアクセスした際に表示されるファイルを置くディレクトリです。apache2.4では”/var/www/html”が該当します。
$ cd wordpress/ $ sudo cp -r * /var/www/html/
さらに、apacheプログラムが今コピーしたファイル群にアクセスできるよう、これらの所有者/グループを修正します。
$ sudo chown apache:apache /var/www/html -R
最後に、ブラウザからアクセスできるよう、apacheを再起動します。
$ sudo service httpd restart
これでブラウザからWordPressにアクセスすることができるようになりました。
WordPressの設定
WordPressを使い始めるためには、いくつかの初期設定が必要です。順に設定作業を進めていきましょう。
まずはブラウザからWordPressにアクセスします。ブラウザを立ち上げ、URL欄に”http://インスタンスのIPアドレス ( Elastic IP) /”と入力します。すると、以下の画面がブラウザに表示されます。
前画面の1~5の設定を行っていきます。
①「データベース名」:前回作成したデータベース”wordpress”を入力します。
②「ユーザー名」:同様に、前回作成したユーザー名”wordpress”を入力します。
③「パスワード」:こちらも前回設定した”wordpress”ユーザーに対するパスワードを入力します。
④「データベースのホスト名」:デフォルトのままで結構です。
⑤「テーブル接頭辞」:こちらもデフォルトのままで結構です。
全ての入力が終わったら、「送信」ボタンを押します。
次の画面が表示されるので、「インストール続行」ボタンを押して、処理を先に進めましょう。
次に、サイト名など、作成するブログサイトの基本的な情報を設定します。
①「サイトのタイトル」:文字通り、作成するブログサイトのタイトルを記入します。
②「ユーザー名」:ブログサイトの編集(外観の設定や記事の投稿など)を行う時に利用するユーザーを記入します。上で指定した”wordpress”ユーザーはデータベースにアクセスする際に利用されるものですので、ここで指定するユーザーとは異なります。
③「パスワード」:②で設定したユーザーに対するパスワードを入力します。
④「メールアドレス」:メールアドレスを記入します。ここで入力するアドレスは、サイト上お問合せフォームを作成したりする場合に使われることになります。
⑤「検索エンジンでの表示」:チェックなしで結構です。チェックすると、作成したサイトが検索エンジンに登録されなくなるため、ひっそりとブログを運営したい場合にはチェックしてもよいかと思います。
入力が終わったら、「WordPressをインストール」ボタンを押して先に進めます。
処理が終わると以下の画面が表示されます。ログインを押して、WordPressの管理画面に入ってみましょう。
ログイン画面です。2つ前の画面で指定したユーザー名とパスワードを入力して、「ログイン」ボタンを押します。
WordPressの管理画面が表示されました。ここから外観等の設定や記事の投稿などが行えます。
以上で、ブログシステムを完成させることができました。いかがでしたでしょうか。
次回以降、これまで紹介してきた内容のうち分かりづらいと思われる点について、補足的に説明していきたいと思います。